外国人観光客には、やさしい日本語で対応する。誰でも気づきそうで(あるいは気づいていて)、でも実際に行なうのはちょっと勇気がいる試みを柳川市が本格的に取り組み、国から1500万円もの交付金を得ました。まずは、この動向を注視なさってください。そしてやれそうだ、と思ったら地域の同業の方や行政を巻き込んで、できる範囲でぜひ実践したり、交付金・補助金の申請をしてみてください。
観光客と向き合い、実際にお金を得ようとする人たちが最も心配することは、相手が日本語ができないために怒って帰ってしまわないか、ということです。その懸念は、当然です。けれど、日本語ができない人は、目立つのです。それほど心配する必要はありません。
逆に、グループで来る観光客の中には、訪問先や買い物を主導権を持つ、日本語が少しはできる人がかなり多くいます。この人たちをターゲットに、販売やサービスの戦略を練ることは、決して難しいことではありません。もし日本語が通じなければ、英語や中国語により二の矢、三の矢を放てばいいだけです。
目の前の外国人に向かって日本語で話しかけるときには、日本語で行こう、これでわかってもらおう、という気持ちのハードルを越えることが必要になります。それを越えられたら、実際に理解し、喜んでもらうための工夫は、私たち研究会の情報が参考になると思います。ぜひこんな風に話したらうまくいった、逆にこんなところがうまくいかない、という点をお知らせいただければ、貴重な情報としてこの場で共有いたします。
(荒川洋平)