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和式旅館がチェックイン前から布団を敷いておく理由。

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外国人観光客に「やさしい日本語」を使う日本人のおもてなしの心は、ことば以外にも見られます。
その一つが、外国人観光客が多く訪れる旅館の「布団」です。

外国人観光客に人気がある旅館では、布団を敷くことは外国人には難しいだろうとの配慮から、チェックイン前から事前に敷いておくようにしているところがあります。上の写真はその例です。なかには押し入れから出して、布団をたたんで部屋の隅においておくところもあります。

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実はすべての旅館が外国人観光客の理由だけで布団を敷いておくわけではないようですが、外国人観光客にとっては事前に布団が敷かれていれば、布団を敷くためにあとで誰かが部屋に入ってくるという不安を払拭することもできるし、一種のベッドのようにも感じるでしょう。
多くの日本人にとって、夕食後に仲居さんなどが布団を敷きにきてくれるというのが一般的な旅館のスタイルのように感じるかもしれませんが、外国人観光客と日本人が参加する「観光接触場面」では、そういった規則も少しずつ変えていく必要が出てきます。

こういった外国人観光客に対する配慮は、日本人に対する「おもてなし」とは違った新しい「オモテナシ」のかたちと言えるでしょう。「やさしい日本語」もそんな「オモテナシ」の一つと言えるかもしれません。

(加藤好崇)

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