7月に温泉旅館に行ってきました!
温泉に浸かりながら、目の前の柱に書かれた「高目」の文字を見て、なんだろう、目盛り?高い?うーん、そんなに水かさ高いかな…?と半分のぼせながらボーッと考えていました。
「ぬるいお風呂もあるよ、こっち、湯温ぬるめ、て書いてある」
と母に声をかけられ、顔を上げてよく見直すと柱に書いてあったのは
「湯温高目」。
円柱に書いてあったので全体が見えていなかったのです。
他の浴槽には
「湯温普通」
「湯温ぬるめ」
とありました。
「湯温高目」にフリガナはありませんでしたし、のぼせていない今、この漢字をパッと見ても、一瞬、「ゆおんこうもく…」と考えてしまいます。
「湯温高目」「湯温普通」「湯温ぬるめ」
この温泉を、子どもや、日本語学習者にもっと楽しんでもらうにはどうすればいいでしょうか。
「あつい」「ふつう」「ぬるい」
でもいいかもしれませんし、
「43℃」「40℃」「38℃」
でもいいですね。文字を描く色を変える、など、いろいろ工夫ができそうです。
やさしい日本語に、正解や間違いはありません。相手に伝えたい、と思うその気持ちがやさしい日本語だと思います。
大人になると、漢字を読めないもどかしさを忘れてしまいますが、街なかには「高温注意」や「危険」といった安全に関わる言葉も漢字でしか書かれていないところがたくさんあります。
「やさしい日本語」で、暮らす人の全員にやさしい街ができるといいと思います。
(野村万葉)