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「日本語パートナーズ」と「フォーリナートーク」。

国際交流基金がASEAN諸国に日本人の日本語教師アシスタントを派遣し、現地の日本語教師とともに中高校生に日本語を教え、交流をはかる「日本語パートナーズ」は、2020年までに3000人の日本人を送り込むという大きな事業です。

日本語パートナーズの最大の特徴は、1人で授業を切り盛りするのではなく、現地の日本語教師(カウンターパート)のアシスタントとしてチーム・ティーチング授業をすることです。したがって、細かい文法などの説明は現地の先生がそれぞれの国の言葉で教えます。

8月27-28日に文化庁で行なわれた『日本語教育大会』での国際交流基金のハンドアウトでは、「日本語パートナーズに身につけてもらいたい能力」として、「フォーリナートーク」が挙げられていました。

「フォーリナートーク」は、「外国人のために、母語話者が母語を簡略化して話すこと」で、この研究会が提唱している「やさしい日本語」と同じです。さらに以下の説明が続きます。

採用時点では日本語教育についての素養は求めていない
日本語教師を養成する目的ではなく、時間に限りもあるので、派遣前研修では日本語文法・日本語教授法等の知識は大幅に割愛している。
しかし、チーム・ティーチング(TT)授業で現地教師を補佐したり、日本文化を紹介したりするための実践的能力を養成するため、派遣前研修ではフォーリナートーク、TT授業体験、双方向型・体験型の日本事情・日本文化紹介などのワークショップを行っている。

「やさしい日本語ツーリズム」が指向する「やさしい日本語」、およびそれを話す人材の育成については、日本語パートナーズの研修が参考になるかもしれません。そして日本語で現地の人と触れ合った体験を胸に帰国する日本語パートナーズOB/OGの方々は、そのまま「やさしい日本語」で外国のお客様をおもてなしできる人材と言えるでしょう。

これらの方々とも何か連携できないか、研究会としてもいろんな施策を打っていこうと思います。

(吉開章)

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