Skip to content

グッド・ダクト?

私は韓流ドラマが好きで、今Huluでチュウォン主演の「グッド・ドクター」を見ています。チュウォンは私が一番好きな「製パン王キム・タック」のク・マジュン役にも出ていて、この作品では主役として全く違う役どころを熱演しています。あと2話で見終わりますが、キム・タックと同じぐらい好きなドラマになりそうです。

ところで、私は韓国語を少しだけ勉強しており、書くことはできませんが、書いてあるものを音読みするのは多少できます。このドラマのオリジナルタイトル「굿 닥터」を見て、ちょっと笑ってしまいました。この「닥터」は、日本人が聞くと「ダクト」に聞こえます。何回ゆっくり言ってもらっても、それは日本語の「ダクト(duct、管)」にしか聞こえないはずです。

韓国語で「医者」は「의사(ウィサ)」です。韓国語を学んでいる人なら必ず知っている言葉であり、日本語の「いしゃ」の発音にも似ていて、すぐに覚えられます。ドラマにもこの言葉は何回も出てきますので、聞き逃すことはありません。でも「닥터(ダクト)」は韓国語の教科書には出てこず、さらには別なカタカナ英語に聞こえてしまうので、むしろ混乱のもとになってしまいます。私も「ドクター」がこう書かれるのかと、このドラマで初めて知りました。

同じことが、日本人のカタカナ英語にも言えます。日本語学習者が知らない言葉があったとき、カタカナ英語の音で説明しても逆効果になる場合があります。英語を使うのであれば、英語の発音で話すべきでしょう。

そもそも「カタカナ英語」は、発音だけでなく意味もオリジナルと違うことが多く、学習者の最大のストレスの一つです。彼らが勉強している言葉を使って話す。高度な語彙は同じ言語の一般的な語彙で補足する。これは「やさしい日本語」のアプローチそのものです。

(吉開章)
YNTSquarelogo-300x300